水曜日のFXでは、3日分スワップに関係した値動きが発生する事が、
珍しくありません。
その特徴と注意点について、これから説明します。
<まずは、スワップポイントの概要>
FXでは、日付をまたいでポジションを保有すると、
スワップポイントが発生します。
(スワップポイントについては、
「
FXのスワップポイントとは?魅力と注意点」を参照)
スワップポイントは、ポジションがある限り、毎日発生するものですが、
FXでは、土日は市場がクローズしているため、取引ができません。
この、土日に発生するスワップを、
週に1回、平日にまとめて付与するのが、
3日分スワップです。
3日分スワップは、通常は、水曜日に発生します。なぜ水曜日かと言うと、
FX(外国為替取引)では、通貨や代金の受け渡しを、
2営業日後に行うルールになっているからです。
水曜日の取引分は、金曜日に、
木曜日の取引分は、翌週月曜日に、
行われます。
つまり、水曜日から木曜日にかけてポジションを持ちこすと、
1日の持ちこしで、
実際の代金の受渡日が3日変わるため、
ここで、3日分のスワップをまとめて付与させているわけです。
<スワップは、受け取るだけでなく支払う場合もある>
「
FXのスワップポイントとは?魅力と注意点」のおさらいになりますが、
スワップポイントは、受け取るだけでなく、支払う場合もあります。
基本原則は、
・高金利通貨を買って低金利通貨を売った場合は、プラススワップ(受取り)
・低金利通貨を買って高金利通貨を売った場合は、マイナススワップ(支払い)です。
ですから、FXにおいて、
買い、売り、いずれか片方のポジションのスワップがプラスなら、
もう片方のポジションのスワップは、必ずマイナスになります。まず、ここをおさえておきましょう。
<3日分スワップでは、支払うスワップも3倍になる>
その上で、水曜日の3日分スワップについて考えます。
3日分スワップですから、受け取るスワップが通常の3倍になります。
一方で、支払うスワップも、通常の3倍になります。
この、通常の3倍のスワップポイントの受け取り、もしくは支払いが発生する事が、
FX取引にも影響を与えます。
それについて、これから説明していきます。
<人は、本能的に、欲に目がくらみ、損失を避ける>
3日分スワップを巡る値動きを理解するためには、
人間心理、本能について知っておくことが必要不可欠です。
人は、少しでも楽して確実な利益を求めようとする半面、
損失は避け、受け入れようとしない性質があります。
また、
相場の未来はどうなるか分からない
(価格が上がるか、下がるか、分からない)のに対し、
スワップポイントは、ポジションを持ちこせば、
受け取りであれ、支払いであれ、確実に発生します。
そのため、
スワップポイントがプラスのポジションを持っている時は、
(価格変動の損益は無視して)
明日になれば、多少の利益が出る、と考え、
スワップポイントがマイナスのポジションを持っている時は、
(価格変動で利益が出るかもしれないのに)
明日になれば支払いが発生するから、早く決済したい、
と考えるようになります。
普段なら、あまりこのように考えない人でも、
水曜日の3日分スワップ発生日には、
スワップポイントを意識してしまいがちなところがあります。
水曜日は、特に夜、
この大衆心理を逆手に取った値動きが出やすい傾向があります。
その中身について、これから説明します。
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<大衆心理を逆手にとった、水曜夜の値動きとは!>
大衆心理を逆手にとった値動き。
それは、ずばり、
スワップポイントがプラスとなるポジションの、
損切りを狙った、
スワップポイントがマイナスとなる方向への値動きです。
具体例を挙げると、
豪ドル円では、
豪ドルの買いポジションがプラススワップ、
売りポジションがマイナススワップです。
この時、買いポジションの損切りを狙うように、
豪ドルの売りが発生し、価格が下落する動きが出やすくなります。
私自身、豪ドル円に関しては、
水曜夜に大きく売られて、大損失を出した事例が、
これまでに何度もあります。
特に夜、
ニューヨーク勢が相場の主役になると、
相場の勢いが止まらなくなり、
翌朝まで一方的に売られ続け、
3日分スワップが雀の涙に感じるほどの大損失になった事もあります。もし仮に、
大衆心理の逆をついて、
豪ドルの売りポジションを保有していれば、
3日分スワップの支払いが大した事ないくらいの、
為替差益が出ていたことになります。このような値動きは、
豪ドルだけでなく、
他の通貨でも発生する事があります。
もちろん、
毎週水曜日に、
プラススワップとなる高金利通貨が、
必ず売られるわけではありません。水曜日の夜になっても、高金利通貨が買われる場合だってあります。
しかし、
3日分スワップが発生する、水曜日の、
特に夕方以降、夜の時間帯に、
高金利通貨が大きく売られやすい、と言うことは、
覚えておいた方がいいと思います。
その上で、
スワップポイントにとらわれる事なく、
実際の値動きをよく見て、
取引することが、
大きな損失を出さないために重要です。
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