FXで相場の方向性を示す有力な指標として、
RCIがあります。
RCIを使いこなすことで、売られ過ぎ、買われ過ぎが分かるだけでなく、
エントリーと利確のタイミングも分かるようになり、
損切りラインが浅く、利幅も伸ばせるトレードができるようになります。
<3本のRCIと、設定値、RCIが示す意味>
RCIは、
短期線、中期線、長期線の3本の線からなります。
RCIの設定方法と、各線の意味について説明します。

MT4、MT5を開き、
挿入→インディケータ→カスタム→RCI
の順で選択すると、下の画面が出てきます。

計算周期1~3が、それぞれ、
短期線、中期線、長期線を示しています。
デフォルトの設定値は、(9,26,52)ですが、
私はこれを(10,24,48)に変更しています。
数字を変更する意味については、後ほど解説します。
①短期線
短期線は、短期間の相場の方向性や売られ過ぎ、買われ過ぎを察知します。
主に、エントリーや決済のタイミングで使用します。
②中期線
中期線は、チャートの方向性(上昇or下落トレンド)を示します。
③長期線
長期線は、上位のチャートの方向性を示します。
RCIの設定値を変更する意味
※ここは、RCIの核心部分です。RCIは、
設定値を小さくすると、相場の変化に早く反応するようになります。
反対に、
設定値を大きくすると、反応が緩慢になります。私が、設定値を(10,24,48)にしたのは、
この設定値がちょうど、
反応が早すぎず遅すぎずで、ちょうどいいと感じたからです。
あなたのトレードする通貨ペアや、使用する時間足、
相場環境の変化により、
エントリーのタイミングが早くなりすぎると感じた場合、
設定値を少し大きくすると、よりよいタイミングでエントリーできます。
反対に、いつも乗り遅れると言う場合は、
設定値を少し小さくすると、よりよいタイミングでエントリーできます。(実は、RCIを使い始めた当初は、短期線の設定値は9でした。
しかしエントリーや損切り判断が早すぎる原因の負けが続いたため、
設定値を1つ大きくして10にしたところ、勝率が上がりました)
<RCIが示す売られ過ぎ、買われ過ぎの目安>
RCIは、
最高が+100、最低が-100です。
RCIの値が+90を超えたら買われ過ぎ、
反対に、-90を割ったら売られ過ぎ、を意味します。
ただし、90を超えたからすぐに売りでエントリー、と言うものではありません。
RCI線が右上がりであれば、
まだ上昇が終わっていません。
また、短期線は90を超えた状態で高い値のまま横向きで推移し、
遅れて中期線が90を超えてから、ようやく下落に転じる場合も多く見られます。
もちろん、トレンドが強ければ、中期線も高い値で横向きで推移し、
相場はさらに上昇、長期線の上昇を待つ、と言う場合もあります。
このあたりは、トレードに用いるチャートの、
上位足に当たるチャートで、
節目にタッチしたか、まだタッチしていないか、を必ず確認するようにしてください。
上位足の節目にタッチしていなければ、
節目に到達するまで、そのまま上昇or下落が継続する可能性が高いです。
<実際のチャートにおけるRCIの見方、使い方>
RCIの詳しい説明は、
無料のブログ記事や、
有料のnote記事に詳しく載っているので、そちらを見ていただくとして、
ここでは、実際のトレードにおける、
RCIの見方、使い方を説明しましょう。

上の、ドル円15分足チャートを例に説明します。
①のポイント
3本のRCIが、-90付近でずっと横に寝そべっていたところから、
短期線が上がりだしました。
長い長い、下落相場の終了の可能性があるため、
買いエントリーの候補です。
ただし、このポイントは、下落トレンドの調整上昇の可能性もあります。
そこで、上位チャートも確認します。

4時間足の同じ時間の部分を、〇で囲みました。
4時間足レベルで短期線が下に降りてきて、
ボリンジャーバンドの-2σを大きく下抜いている、
オーバーシュートの状態です。
このため、オーバーシュートからの戻しの上昇はあると判断できます。
また、4時間足レベルでは、移動平均線の傾きや、
長い間、移動平均線の上にロウソク足があったのが、
初めて-2σまで落ちてきたポイントで、
4時間足レベルの上昇トレンドからレンジ相場に入ったと推定できる場所です。
このことからも、15分足レベルでは、ある程度の上昇は期待できると判断し、
買いエントリーします。
ここでエントリーした場合、いつ利確するかですが、
短期線の設定値を10にしました。
これは、15分足で10本分、
つまり、150分(2時間半)、
上昇の方向性があっていいと判断します。
そこで、150分後に、再びチャートを確認します。
チャート内に特に記号はつけてませんが、
〇1から150分後、
ロウソク足は、移動平均線を横切った後、
ボリンジャーバンドの2σにタッチしています。
ここで、これまでずっと下落トレンドで、右下がりの移動平均線を横切って、
2σにタッチですから、
ここで利確してもいいと思います。
実際のチャートでは、
中期線の上昇が終わって横向きになり、
短期線が下がり始めるまでロウソク足は上昇していますが、
ここは無理して狙わなくてもいいところです。
(ただし、ブログに載せていませんが、
1時間足で確認すると、短期線が上昇を始めたところでした。
15分足レベルから、1時間足レベルの上昇が始まったと判断し、
利を伸ばすのも、ありです。
FXでは、損切り判断を上位チャートにゆだねると、
失敗した時に大損失なのでご法度ですが、
利益を伸ばす判断を上位チャートにゆだねるのは、やっても構いません)
②、③のポイント

(先ほどのチャート再掲)
次に、買いのエントリー候補として、
②を考えます。
短期線がちょうど下に降りてきたところであり、
移動平均線もだいたい水平でレンジ相場を示唆、
-2σにロウソク足がタッチしたタイミングは、
買いエントリーのタイミングです。
しかし、短期線はそのまま寝そべり、
中期線も低空飛行を続けたまま、ロウソク足はさらに下落してしまいました。
その後、③にも、エントリーできそうなRCIの形をつけた後、
急上昇しました。
これは、よくあるパターンです。
ここで、なぜこのような値動きをしたのか、
チャートの時刻を確認すると、
チャート時刻の9:30(日本時間-7時間の設定なので、日本時間16:30)
で、ロンドン市場がオープンする少し前でした。
ロンドン市場オープン前後のタイミングで、
それまでのレンジより、値幅の振れが大きくなることは、よくあります。
テクニカル指標は、それ単独で使うのでなく、
市場オープン前後の値が動きやすい時間帯か、
あまり値が動かない時間帯か、
と言う事も合わせて意識すると、精度の高いトレードができるようになります。
とりあえず、この②、③のエントリーに対しては、
反対側の2σにロウソク足が到達し、
RCI短期線も上がってきたタイミングで利確します。
特に②でエントリーの場合、
結果的に悪いエントリーです。
悪いエントリーの場合、利を伸ばすより、利確を急ぐことを優先します。
④のポイント
ここも、RCI短期線が下がってきて、
なおかつロウソク足が、
レンジ相場で-2σにタッチですから、
買いのエントリーポイントです。
RCIの下落だけを見れば、
③と④の間にも、買いエントリーできそうですが、
こちらは、ロウソク足が移動平均線付近で停滞しています。
ここは上昇しても利幅が小さいですし、さらに下落する可能性もあるところですから、
エントリーは見送った方が無難です。
ここも、短期線が上昇しきったタイミングと、
ロウソク足が2σにタッチした後オーバーシュートしたところが、
利確ポイントです。
中期線を見て上昇と判断してもいいのですが、
①と④は、中期線の上昇で利幅を伸ばせたのに対し、
②③では中期線の上昇で利幅を伸ばせていません。
基本は、エントリーも決済も、短期線で判断です。
⑤、⑥のポイント

(先ほどのチャート再掲)
⑤は、大きな上昇が終わり、ロウソク足が移動平均線を下抜いたところです。
RCIもちょうど下にきたところで、
買いエントリーの候補です。
しかし、その後、もう一段の下落が起きてしまいました。
もう一段の下落が起きたあと、
⑥も、エントリーのポイントです。
RCIはしばし、エントリーのタイミングを早く教えすぎることがあります。
短期線がさらに一往復した後が、
正しいエントリーのタイミングの場合も、よくあります。
しかもこのチャートでは、
⑤から短期線が一往復したあとの、⑥は、
水平ラインで、これまで何度かレジスタンスとして機能したポイントで、
レジサポ逆転で、サポートが期待できるポイントです。
結果として⑥が正しいエントリーポイントでした。
とは言え、レジサポ逆転の水平ラインが
チャート内に認められるわけですから、
もし⑤でエントリーしたとしても、
水平ライン+RCIの買いエントリーポイントがある以上、
損切りするのは早計です。
この先、150分たっても大きく上昇せず、
高値も更新しないままに下落に転じた場合は、
さすがに損切りしないと危険ですが、
損切りしすぎも、損切り貧乏になるだけですから、
考えものです。
実際、この相場では、⑥のあとで、大きな上昇が見られました。
しかも、⑥のあとで中期線も上昇ですから、
損益が利益に転じたあとで、利確決済するのが、
相場からの正しい離れ方です。
ここで2σを目標に利を伸ばすか、
含み損が含み益に転じたところで決済するかは
あなたのメンタル次第ですが、
少なくとも、含み損で損失確定させる状況でない事は、
理解してください。
⑦のポイント
さいごに、⑦も、3本のRCIがそろって
下に降りてきたところですから、
買いのエントリーポイントです。
しかも、先ほどの水平ラインで
サポートも期待できるポイントです。
ですが、今回は、あまり上昇せずに、
すぐに下落に転じてますね。
こういう時は、建値撤退します。
時間帯を見ると、またも、ロンドン市場オープン前です。
RCIが一往復したあとが、
正しい買いエントリーのポイントだったかもしれません。
そこでエントリーしてもいいのですが、
水平ラインを割り込んでいます。
ですから、この場合、
水平ラインが再びレジスタンスとして
機能する可能性を考慮した上でのエントリーとなります。
スポンサーサイト
<RCIは、他のテクニカル指標と合わせて用いる>
実際のチャートを用いた、これまでの説明でも分かったと思いますが、
RCIは、
それ単独で使うものではなく、
移動平均線やボリンジャーバンドなど、
他のテクニカル指標と組み合わせて用いると、
より効果を発揮します。<RCIは、利確が早すぎるか判断する手がかりになる>
私はRCIの設定を、
(10,24,48)にしました。
この場合、短期線の10が、
利確のタイミングを教えてくれる手掛かりになります。
例えば15分足でトレードする場合、
RCIとチャートの底値近くで買いエントリーしたのであれば、
最大150分は、利幅が伸びる可能性があると考えます。
もちろん、
各市場オープン前後や、
指標発表のタイミングと重なった場合、
それより先に決済のタイミングが来ることもあります。
しかし、特別そのような事情がなく、
ロウソク足の値動きも緩やかな場合は、
所定の時間が経過するまで、利確は待った方が利幅が伸びる確率が上がります。
<RCIは、損切りのダメージを減らす使い方もできる>
RCIを用いても、
思うように値が動かず、逆行に飲まれることもあります。
そのような場合、
自分がトレードに利用したチャートの、
下位チャートでRCIを確認することで、
損切り幅を減らすことができる場合があります。
例えば、15分足で買いエントリーしたけど、
逆行の力が強くて価格が下落した場合。
15分足が下落トレンドを形成したり、
この買いエントリーが、
上位チャートで確認したら高値買いになっていた場合は、
早く撤退した方がいいのですが、
この場合でも、下位チャートの5分足を確認し、
5分足レベルで上昇が見込まれる場合、
5分足レベルの上昇を待って損切りすると、
その分、損切り幅を小さくできます。
<まとめ>
・RCIは、相場の揺らぎを判断する指標である。
・RCIがロウソク足より早く反応する場合、設定値を大きくする
・RCIがロウソク足より遅れて反応する場合、設定値を小さくする
・RCIは、売られ過ぎ、買われ過ぎ判断の目安になる
・RCIは、利確のタイミングも教えてくれる
・RCIを使うと、損切り幅をちいさくできる
・RCIの反応が早すぎただけの理由なら、損切りしないで反転を待つこと<最後に、RCI利用の注意点>
RCIは、PC版のMT4、MT5のみで利用できる指標です。
スマホ版では使用できません。
なお、
YJFXのデモ口座を使えば、
通貨ペアは限られますが、
スマホでもRCIを利用できます。
そのままYJFXで実際の取引してもいいのですが、
「
FXは海外口座の方が国内口座よりおすすめ!」
でも触れたように、
FXは、実際に取引するなら、
圧倒的に海外FXの方が、
トレーダーに寄り添った、安全な仕様になっています。
私の場合、どうしてもスマホで確認しなければならない時のために、
YJFXのデモ口座は用意してますが、
実際のトレードは、
XMを用いています。
テクニカル指標ばかりに目がいって、
最も肝心な、
FX口座や、FX会社自体の
安全性・信頼性をおろそかにしては、本末転倒です。
実際の取引に利用するFX会社は、
安全性や信頼性を最優先で選び、
スマホ取引する場合に限り、
他社の口座を補助的に拝借するのが、
多少手間だったとしても、
トレードと、自分の資産を守るの両立に必要です。FX会社は事実上、XM一択時代になりました、クリックして口座開設!

※XMの口座開設方法は、
XMのFX口座開設方法を教えますに書いた通りです。
スポンサーサイト